中国の検索は Baidu(百度)が中心で、Google はほぼ使われていません。Baidu で見つけてもらうには、Google 向けの対策をそのまま持ち込むのではなく、①中国の買い手が使う言葉でページを作る、②中国から速く開けるようにする、③Baidu の管理ツールにサイトを登録する、④Baidu 自身のメディアにも載せる、の4つを順に進めます。
この記事では、中国SEO対策が Google の SEO と何が違うのか、日本企業が最初に手を付けること、自社で無料で確かめられる範囲をまとめます。
中国SEO対策(Baidu SEO)とは
中国SEO対策とは、中国の検索エンジンで自社のサイトが見つかるように、サイトの中身と置き場所を整えることです。中国で最も使われている検索エンジンが Baidu なので、「Baidu SEO」とも呼ばれます。
StatCounter の集計では、中国での検索エンジンの利用は Baidu が約5割、Bing(必应)が2割強です(2026年7月)。まず Baidu を対象にし、余力があれば Bing も見る、という順番になります。
Google の SEO と何が違うか
| 項目 | Baidu | |
|---|---|---|
| 言葉 | 各国の言葉 | 簡体字の中国語。日本語を直訳した言葉では検索されないことが多い |
| サイトの置き場所 | どの国のサーバーでも大きな差は出にくい | 中国から速く開けることが前提。日本のサーバーのままだと遅くなりやすい |
| 使えない部品 | — | Google のフォント・地図・YouTube などは中国で読み込めない |
| 検索結果の上位 | 各社のサイトが並ぶ | 百家号・百度百科・百度知道など、Baidu 自身のサービスが上位に並ぶことが多い |
| 管理ツール | Search Console | 百度搜索资源平台 |
| ページを知らせる方法 | サイトマップの送信など | 「普通收录」:API での送信・サイトマップ・手動の3通り |
Google で上位に出ている中国語ページでも、Baidu ではまったく出てこないことがあります。評価の仕組みが別で、置き場所と部品の条件も違うためです。
最初にやる4つのこと
1. 中国の買い手が使う言葉でページを作る
日本語の製品名や業界用語を直訳しても、中国の買い手が同じ言葉で調べているとは限りません。Baidu の検索窓に言葉を入れたときに出る候補と、検索結果の下に出る「相关搜索」(関連する検索)を見ると、実際に使われている言い方が分かります。
簡体字と繁体字のどちらで作るかは「簡体字と繁体字、どちらで作るか」にまとめています。
2. 中国から速く開けるようにする
中国で読み込めない部品が残っていると、表示が止まったり、崩れたりします。まず部品を外し、それでも遅ければ置き場所を見直します。直し方は「日本のサイトは中国から見られるのか」にまとめています。
3. Baidu の管理ツールにサイトを登録する
百度搜索资源平台は、Google の Search Console にあたる Baidu の管理ツールです。サイトを追加し、自社のサイトであることを確認すると、ページの登録状況を確かめたり、新しいページを Baidu に知らせたりできます。
使い始めるには Baidu のアカウントが必要です。アカウントの登録には中国大陸の携帯電話番号が必要で、日本の番号では登録できません(2026年10月に登録画面で確認)。百度搜索资源平台・百家号・百度统计(Baidu のアクセス解析)は、同じアカウントで使えます。
- サイトの確認:確認用のファイルをサーバーに置く方法と、トップページの head に確認用のタグを入れる方法の2つです。
- ページを知らせる(普通收录):API での送信、サイトマップ、手動の3通りがあります。Baidu の説明では API が最も速い方法です。
ただし、知らせたページが検索結果に載ることは約束されていません。Baidu の手引きにも、登録と表示の結果は保証しないと書かれています。
4. Baidu 自身のメディアにも載せる
Baidu の検索結果では、百家号(Baidu の記事配信サービス)や百度百科、百度知道が上位に並ぶことが多くあります。自社のサイトを整えるだけでなく、こうした場所に自社の情報を載せると、検索結果に出る面が増えます。
百家号には、会社として認証を受ける仕組み(企業認証)があります。企業認証には中国の営業許可証(营业执照)が必要で、日本の会社の登記書類では申請できません。中国に法人がない場合、ChinaBox では中国の自社スタッフが管理するアカウントから、お客様の記事を代わりに配信しています。この場合、記事には配信したアカウントの名前が表示されます。
始めた後、毎月見ていること
中国SEO対策は、一度ページを整えて終わりではありません。ChinaBox で中国語サイトの運用をお手伝いしている企業では、毎月のレポートで次のことを見ています。
| 見ていること | 何が分かるか |
|---|---|
| 検索からの流入 | 検索で来た人が増えているか。サイト全体の訪問のうち、検索から来た割合 |
| 検索された言葉 | 中国の買い手がどんな言葉で来ているか。想定していなかった言い方が見つかれば、ページの言葉を足す |
| よく見られているページ | 製品のページ、用途・採用例のページ、コラムのどれが読まれているか。次に作るページを決める材料にする |
| 問い合わせと WeChat の件数 | サイトから問い合わせや WeChat での連絡に進んだ数。見られているだけで連絡につながっていないページは、導線を見直す |
数字が小さいうちは月ごとの上下が大きいので、1か月で判断せず、前の年の同じ月や、数か月の流れで比べます。
自社で確かめる手順(無料でできる範囲)
- Baidu に載っているかを見る。Baidu の検索窓に「site:自社のドメイン」と入れて検索します。結果が出なければ、まだ Baidu に登録されていません。
- 社名と製品名の中国語で検索する。上位に何が出るかを見ます。自社のサイトではなく、他社の紹介記事や百度百科が出ることがよくあります。
- 候補の言葉を集める。検索窓に出る候補と「相关搜索」を書き出します。
- 中国から開けるかを確かめる。日本から見ても分からないので、中国の回線での確認が必要です。ChinaBox の無料の簡易診断で確かめられます。
日本からも Baidu は開けますが、表示される結果が中国国内と同じとは限りません。順位を確かめるときは、中国国内から見た結果を使います。
結果が出るまでの時間と、広告との使い分け
Baidu SEO は、取り組みを始めてから数字に出るまで数ヶ月かかります。急いで問い合わせを集めたいときは Baidu の広告、時間をかけて土台を作るときは SEO、と使い分けます。
| Baidu SEO | Baidu 広告 | |
|---|---|---|
| 効果が出るまで | 数ヶ月 | 数日〜数週間 |
| 費用のかかり方 | サイトの改善と記事の配信にかかる | クリックされるたびに広告費がかかる |
| 止めたとき | 積み上げた分は残る | 表示されなくなる |
Baidu 広告の運用は「中国向けWebマーケティング」でご案内しています。
中国では、検索のかわりに AI に聞く人も増えています。AI に自社が出てくるかの確かめ方は「中国のAI検索に自社は出てくるか」をご覧ください。
よくあるご質問
日本のサーバーのままでも、Baidu に載りますか。
載らないわけではありません。ただ、中国からの表示が遅いと評価で不利になりやすくなります。まず中国で読み込めない部品を外し、本格的に取り組む場合は中国のサーバーと ICP の取得もあわせて検討します。
Google 向けに作った中国語ページを、そのまま使えますか。
そのままでは足りないことが多いです。言葉が中国の買い手の言い方と合っているか、中国で読み込めない部品が残っていないか、Baidu の管理ツールに登録されているかを確かめます。
中国に法人がなくても、百家号で記事を配信できますか。
日本の会社の名前で企業認証を受けることはできません。企業認証には中国の営業許可証(营业执照)が必要なためです。ChinaBox では、中国の自社スタッフが管理するアカウントから、お客様の記事を代わりに配信できます。
Baidu SEO と Baidu 広告は、どちらを先に始めるのがよいですか。
早く問い合わせを集めたい場合は広告、時間をかけて検索からの流入を育てたい場合は SEO です。どちらの場合も、中国から速く開ける簡体字のページが先に必要になります。
出典
- StatCounter「Search Engine Market Share China」(2026年7月) gs.statcounter.com
- 百度搜索资源平台「平台工具使用手册 网站验证」 ziyuan.baidu.com
- 百度搜索资源平台「平台工具使用手册 普通收录」 ziyuan.baidu.com
いずれも2026年10月13日に確認
